■Helmholtz equation を解く■
もう少しですので、頑張って勉強を続けて下さいね。次のステップは、u = uI + uD を Helmholtz equation に代入して解くのみです。uIは、Helmholtz equation とSommerfeld radiation condition を満足していますから、結果的に下のHelmholtz equation を構造物の表面での境界条件で解くことになります。
計算結果は、通常 Difraction coefficient(K') として、次の式が使われます。
K' = sqrt(uu*) |
u*は、complex conjugate です。例えば、u=x+iy だと、u*=x-iy です。つまり、K' はベクトル解析で言うベクトルの長さに匹敵します。
K' の値についてですが、仮に波を反射させる構造物がなかったら、K' はゼロから1の範囲にあることになります。理由は、cos2(kx)+sin2(kx)=1 ですからね。また、構造物にアプローチしてくる波と構造物から反射してくる波が重なり合う場合、K' はゼロから2の範囲になるはずです。しかし、構造物にアプローチしてくる波は、もっと沢山の反射波と重なり合うので、構造物(円柱と仮定した場合)の直径が波長より長い場合、K' の最大値は、2以上になると思われます。 |
無限領域の解析を行うときに注意しなくてはならないのが、積分の方向です。無限領域内に置いた構造物は、hole(孔) ですから、積分の方向は、時計方向になります。 |
■Program HLM8LINQ.FOR■
HLM8LINQ.FORは、Helmholtz equation を線形要素(linear element) で解きます。プログラムの構造は、BEM8LINQ.FOR と殆ど同じです。ただ違う点は、主要な変数が複素数(complex number)になったことと、Kernel function を計算するサブプログラムが追加されたことと、そして、C(ξ) を計算するサブプログラムを BEM8LINQ.FOR から借用していることです。
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