■Source point を含む要素の積分■
数値積分で一番、注意を払う必要があるのが、Source point を含む要素上のKernel function G(x,ξ) の積分です。プログラムでは、出来るだけ精度を高いレベルに維持するように、設計しなくてはなりません。
しかし、2次要素は、1次要素と違い、要素を曲線にさせることが出来ます。よって、G(x,ξ) の積分の厳密解を導くことは、困難になってきます。そこで、もし、要素が曲線だった場合は、積分点の多いGauss-Legendre 法を用いることにします。しかし、要素が直線でかつ、η=0 の節点が要素の中央に位置している場合は、厳密解を使うことが出来ます。
厳密解は、次の様になります。
Source point の位置 |
積分される内容 | 厳 密 解 |
---|---|---|
η=-1 | G(x,ξ) M1 | c1(ΔS/6)(loge(ΔS)-17/6) |
G(x,ξ) M2 | c1(ΔS/3)(2loge(ΔS)-5/3) | |
G(x,ξ) M3 | c1(ΔS/6)(loge(ΔS)+1/6) | |
η=0 | G(x,ξ) M1 | c1(ΔS/6)(loge(ΔS/2)-1/3) |
G(x,ξ) M2 | c1(2ΔS/3)(loge(ΔS/2)-8/6) | |
G(x,ξ) M3 | c1(ΔS/6)(loge(ΔS/2)-1/3) | |
η=+1 | G(x,ξ) M1 | c1(ΔS/6)(loge(ΔS)+1/6) |
G(x,ξ) M2 | c1(ΔS/3)(2loge(ΔS)-5/3) | |
G(x,ξ) M3 | c1(ΔS/6)(loge(ΔS)-17/6) |
ここに、c1=-1/(2π)、ΔS=要素の長さです。それから、要素が直線の場合、F(x,ξ) に関する積分は、全てゼロです。
要素が曲線の場合の F(x,ξ) 積分について説明しましょう。書物を読むと、F(x,ξ) は、1/r2 を含むため、積分に工夫が必要であると書いてあります。しかし、F(x,ξ) には、R・n が含まれているため、Source point の周辺では、F(x,ξ) がゼロになります。したがって、G(x,ξ) よりかなり安定した積分が得られることになります。つまり、わりと粗っぽい数値積分でも、高い精度が得られます。
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