Fluid Dynamics
Governing Equations

ここでは、流体の式を有限要素法で解くことを試みてみます。初心者の方には、ちょっと難しい分野かもしれませんが、頑張って勉強して下さい。何か不明な点があれば、私へE-mail下さい。また、ここを勉強される前に、時間項の処理Convective terms の処理方法は、理解しておいて下さい。

■流体解析における有限要素法の現状■
市販されているソフトのカタログを見ると、有限要素法の流体解析への応用の割合は、弾性解析に比べると、かなり低いといえます。流体解析のアプリケーションソフトは、差分法で離散化されているのが現状です。差分法を使っている理由として、計算のベクトル化またはが文散化が容易にできるとされています。しかし、本当の理由は、支配方程式の離散化が差分法だと、自由に行えることだと思います。 有限要素法だと、『ここをちょっと変えたい』がそう簡単ではありません。支配方程式を変更および追加を行う度に、積分式を書き、要素の有限要素式を導く必要があります。つまり、有限要素法は、差分法に比べ、数学的に拘束度が大きいと言えます。そして、数学的に拘束度が大きいほど、数値解析法の安定度は増すと私は思っています。

■Navier-Stokes 式の疑問■
ここでは、Navier-Poisson の式を有限要素法で解くことを学びます。世間では、非圧縮性流体を扱う場合、Navier-Stokes の式と連続の式を連立に解いていますが、これには幾つかの疑問点があり、Stokes がStokes condition を提示して以来、しばしば、取り上げられている事柄です。それらは、以下の様です。

非圧縮性流体であるかどうかは、流体自身が決めることであるが、Navier-Stokes の式の場合、非圧縮性流体にするために、連続の式(divV=0)を連立に解いている。
Navier-Stokesの式は、ρ=一定(dm/dt=0 or divV=0)になっているにもかかわらず、連続の式を連立にして解析する必要がある。
弾性解析では、ポアソン比が物体の圧縮性をコントロールしているが、流体にはポアソン比らしき物理定数がない。
Navier-Stokesの式では、(λ+(2/3)μ)divV=0 としている。Stokesは、むりやり λ+(2/3)μ=0 としている。はたして、λ=-(2/3)μ と (λ+(2/3)μ)divV=0 は、正しいか?。
Navier-Stokesの非圧縮性流体は、粘性係数(μ)のみで流体の運動が記述されている。非圧縮性流体と仮定すれば、水、空気や水銀の流れは、粘性係数(μ)が同じなら、流体の運動も同じになるのが疑問である。

BACK to Time & Upwind NEXT
Menu Govern FEM 2nd Visco DCF Cylinder /Heat Lub