Electromagnetics and Ham Radio
Experiment
ペア導線のインダクタンス(L)とキャパシタンス(C)を測定してみました。 結果の技術的な解釈は、今後考えるとして、実験装置と計測結果を先に紹介します。 ペア導線に用いた材料は、近くのホームセンターで買える物で揃えました。 測定器には、LCR meter、アンテナアナライザーQ MeterRX METERを使用しました。 LCR meterは0.1MHzのみで測定しますが、アンテナアナライザーは600MHzと900MHzまで、 Q MeterRX METERは250MHzまで測定可能です。 しかし高い周波数では表皮効果が表れる等技術的な未知数が増えるので、測定範囲はアマチュア無線のHF帯の30MHzまでとしました。 測定の方法ですが、基本的にLCR meterでLとCを測り、 アンテナアナライザーQ MeterRX METERLCR meterで測定された値の確認に使用しました。 これらの測定器の詳細については後で触れます。

■導線の材料■

境界要素法を用いた解析では、領域型つまりソリッドの導体と Ampere’s LawGauss's Law を用い導線の表面のみを扱う境界型の計算を実施しました。 実験でも、ソリッドとパイプを使ってみます。実験で使用した材料の材質、直径、長さは以下のようになっています。

材料 材質 形態 直径φ[mm] 長さℓ[mm] 厚さt[mm]
1 アルミ ソリッド 5 995
2 アルミ ソリッド 8 995
3 アルミ パイプ 9.5 1210 0.78

■関数 f(D/a)とLCの関係■

境界要素法によるペア導線の解析からLとCの幾つかの近似式を導き出しました。近似式は、D/aを引数とする関数と定数からできています。 それらの関数は以下の様でした。ここでは、下の関数をfi(D/a)で表すことにします。

\begin{eqnarray} f_1=\frac{1}{\pi}{log}_e\left(\frac{D}{a}\right) \end{eqnarray} \begin{eqnarray} f_2=\frac{1}{\pi}{log}_e\left(\frac{D}{a}+\frac{1}{4}\right) \end{eqnarray} \begin{eqnarray} f_7=\frac{1}{\pi}{log}_e\left(\frac{D}{a}-1\right) \end{eqnarray}

\begin{eqnarray} f_{Pmax}=\frac{1}{\pi}{log}_e\left(1.6208\left(\frac{D}{a}\right)+0.3083\right) \end{eqnarray} \begin{eqnarray} f_3=\frac{1}{\pi}{log}_e\left(\frac{D+\sqrt{(D-2a)(D+2a)}}{2a}\right) \end{eqnarray}

またf3については、以下のように変形できます。

\begin{eqnarray} f_3=\frac{1}{\pi}{log}_e\left(\frac{D}{2a}+\sqrt{\left(\frac{D}{2a}\right)^2-1}\right) \end{eqnarray} \begin{eqnarray} f_3=\frac{1}{\pi}{log}_e\left(\frac{D}{2a}+\sqrt{ \left(\frac{D}{2a}-1\right) \left(\frac{D}{2a}+1\right) } \right) \end{eqnarray}


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