Electromagnetics and Ham Radio
Offcenterfeddp 15
■WINDOMアンテナ■
話が本題から大分逸脱してしまいました。Off-Center-fed Dipole アンテナの話をするはずでしたが、なんとかMMANAに近いアンテナ解析が出来ないかと思い本を数冊めくり基本的な事を勉強しました。
私が勉強でトライしたのは、直線のダイポールアンテナのみの解析です。
MMANAは、より複雑なアンテナの解析が出来ます。
本題に進みます。
Off-Center-fed Dipole アンテナのことをWINDOMアンテナとも呼びます。
給電点がアンテナのセンターでなく、アンテナの端から約1/3の位置位にあります。
すると、アンテナは、基本波の1倍、2倍、4倍、8倍で共振したときの入力インピーダンスが100~200Ωに収まります。
50Ω対200Ωの電流型バランと送信機のアンテナチューナーで複数の周波数帯でQRVできます。
ただし放射パターンは基本波のとは異なります。放射パターンについてはMMANAで表示できます。
上の図の正規化座標(Normalized Length)が0.33333333の位置を見ると入力インピーダンスが100~200Ωの範囲にあります。
しかし、この位置では基本波の6倍の波はのりません(21MHzに相当)。理由は入力インピーダンスが無限大になるからです。
例えば基本波3.5MHzのダイポールアンテナの場合、7MHz、14MHz、28MHzは問題有りませんが、21MHz用としては使えません。
■アンテナの短縮率■
私たちが使っているフィーダーは、Z0=50+j0Ωです。ですので、アンテナの入力インピーダンスも50+j0Ωにしておくのがベストです。またアンテナが指定の周波数に共振しているときはX=0になっていなければなりません。
1つの例として周波数3.55MHz、アンテナの初期エレメント長(λ/4)= 21.11214m、エレメント断面半径=1mm、自遊空間、の条件でMMANAを使ってZ0[Ω] vs. エレメント長の短縮率[%]を計算してみました。以下が結果です。
上の条件だと短縮率約2.5%でX=0になっています。
■現在使っている3.5MHz Off-Center-Fed-アンテナ■
3.5MHzの全長41.2mフルサイズワイヤーアンテナを2020年に設置し実験してみました。ワイヤーは絶縁撚線で直径約1.6mmです。アンテナの構成は以下のようになっています。短縮率は約2%です。
家の敷地の関係でアンテナは長い側が2回の90度ベンド、短い方で1回の90度ベンドしています。あまり参考にはなりませんが、以下が、RigExpertとnanoVNAで測定したSWR値です。
予想通り3.5MHz, 7MHz, 14MHz, 28MHzでSWR値が低くなっています。運用するときは、トランシーバー内のアンテナチューナーを使ってSWR=1にして電波を出しています。200ワットで問題なく使えています。その他、18.1MHzと24.9MHzでもアンテナチューナーを使えばなんとかSWR=1にもってゆけましたが、21MHzでは発散してしまいました。
その他、上の図を見ると、このアンテナは9.5MHz, 13.0 MHz, 17.5 MHz, 24.0 MHzの周波数にも共振しているようです。
これまでに周波数3.5MHz, 7MHz, 14MHzでのQSOの実績はあります。
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