One Dimensional Finite Element Method
Helmholtz Equation: A Buckling Problem-6

■厳密解■
バックリング問題の支配方程式であるHelmholtz Equationを、両端Dirichlet境界条件で解くと、次のようになります。実際の厳密解は、複素数(complex number)になります。実数部が下式で、虚部にはゼロが入ります。


上の式が正しいかどうか、貴方も確かめてみて下さいね。Program exactforも参考にして下さい。このプログラムは、コンソールからデータを入力します。計算結果は、ファイルEXACT.DATに入ります。計算の一例をここに示します。

■近似式■
次に、変数αが限りなくゼロに近いときの、上のu(x)はどうなるか考えてみよう。貴方もやってみて下さいね。結果的に次の様になります。これは、支配方程式のαをゼロとしたときと同じになります。つまり、線形の式です。


仮に、この式をHelmholtz Equationの解と考えると、上の式は、自由度がゼロの解といえます。つまり、αの変化に対応出来ないからです。では、αの変化に対応出来る最低限の近似式は、どの様なものでしょう。

ここからは、有限要素法のキーになる部分ですので、注意深く観察して下さい。まず、下の図を見て下さい。左が、求めようとしている近似解で、真ん中がα=0の解で、そして右がαの変化を吸収してくれる関数です。この関数の値は、両端でゼロになっていることに注意して下さい。

すると、近似式は次のように書けます。 この様に未知数(a1)が1つ存在することを、自由度が1の近似式といいます。ここで注意したいことは、両境界とも Dirichlet 境界条件であるということです。つまり、この近似式は、両端がDirichlet 境界条件のときのみ有効であると言うことです。Neumann 境界については、後で勉強します。

上式の x/L は無次元であるから、ξで置き換えることにします。つまり、ξ=x/L だから、上の式は、次の様に簡略化できます。

u(x)=(u(L)-u(0))ξ+u(0)+a1ξ(1-ξ)
ここでは、
u(x)=φ0(x)+a1φ1(x)
と書き表わすことにしましょう。

さて、次はどのようにして a1 を求めるかです。誰でも考え付くのが、この近似式をHelmholtz Equationに直接代入して、a1を求める方法です。確かに、なんらかの解は得られますが、解の信頼生が不明です。また、近似式の中に、a1とa2の2つがある場合の計算ができません。
そこで有限要素法の登場になります。次のセックションでは、a1を求める1つの方法である Weighted Residual Method を紹介します。その前に、ここで勉強したことをまとめておきました。NEXTをクリックして下さい。

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