One Dimensional Finite Element Method
Weighted Residual Method-9

■対称条件■
部材および部材の変形が、左右対称の場合を、考えてみましょう。問題 WRM-5の第8と第9番を参考にして下さい。対象としている部材の構造は、左右対称です。
第8番の問題では、積分範囲を0から1.0としていますが、第9番では0から0.5になっています。結果は、同じになったはずです。なぜ同じに成るかを、ここで考えてみよう。まず、下に領域の1/2の関数φ1=ξ(1-ξ)と部材を示します。

ここで、もう一度Helmholtz Equation の有限要素式を取り上げてみましょう。1/2の領域を考慮すると、次式の様になります。

関数 φ1は、φ1(x=0)=0 であるが、 φ(x=L/2)=1/4 であることに注意して下さい。従って、この場合、境界積分はゼロにならないことになります。よって、上式は次の様になります。また、領域積分される部分は、L/2を中心に even function (偶関数)ですから、0からL/2の積分は、0からLの積分の1/2になりますね。

しかし、前に勉強した通り、プログラム WRM1X1.FOR では、上式の境界積分(左辺の第1項)を計算する部分は、ありません。では何故、問題 WRM-5の第8と第9番は、同じ結果になったのでしょうか。 答えは1つです。それは、φ1(L/2)≠0 であるから、Neumann 境界条件の境界値が、ゼロでなくてはならいことになります。つまり、

Neumann 境界条件が関係している場合、重み関数および近似式に用いる関数に対して、下に示す新たなルールが有ります。新しい定義の様に思えますが、前に述べた定義を変えたわけではありませんよ。ただ、Neumann 型の境界の点も、a1 の管理区域内だからです。言い換えると、a1が変ると、u(Neumann 型境界の点) も変ると言うことです。

重み関数の条件(追加2)
Neumann 型境界条件が与えられている点での重み関数の値は、ゼロにならない。同様な事が、近似式に用いる関数でも言える。

もし、重み関数および近似式に用いる関数が、Neumann 型境界条件の点でゼロになると、u(Neumann 型境界の点)が変化しなくなることになり、また、境界積分の項が消えてなくなってしまいますよね。通常、近似式や重み関数は、境界においてNeumann 型境界条件が与えられるものとして、作成します。これについては、後程、詳しく説明します。

BACK NEXT
Menu View Helm wrm Lin Element Rmrk Vari Para Non-L Wire