One Dimensional Finite Element Method
Final Remark-11

■重み関数δu(x) の意味■
ここからは、説明が少し抽象的になりますので、話しを聞きたくない人は、次の2次要素へ御進み下さい。

ここで紹介した重み関数δu(x) は、近似式と同様な形をしているということに注目して下さい。このことを利用して、次の仮説を立ててみたいと思います。

δu(x) を厳密解ue と近似解u(x)との差であると考える。
ue(x) = u(x) + δu(x)
つまり、δu(x)を解析誤差と考える。

上の式をグラフにすると、右図の様になります。図によると、x=0 で Dirichlet境界条件が与えられています。Dirichlet条件が与えられている境界では、厳密解と近似解が同じになるため、誤差はゼロになります。したがって、at x=0 では、δu(x)=0 になります。
このことは、連立方程式のDirichlet境界条件を組み込む手順に反映されています。つまり、”Dirichlet境界条件が組み込まれる連立方程式の行(row)に、存在している全ての値をゼロにする”でした。結果的に、Dirichlet境界条件の節点につて、有限要素式を立てる必要はないことになります。何故かと言うと、誤差がゼロ、またはδu(x)=0 だからです。

Neumann型境界上で、δu(x)はどんな値をもってるか調べてみましょう。例として x=L の点で du/dx=0 を考慮します。WRM-対称条件で説明しましたが、形状関数の形の違いや要素分割数の違いで u(L) は変化します。つまり、誤差≠0 ですから δu(L)≠0 となります。

とδu(x)の関係■
δu(x)を誤差として仮定したので、積分 I は最低δu(x)の二乗になるはずである。何故なら、残差 R も間接的にδu(x)の関数であるからである。 と言っても、R(u(x))=f(δu(x))については、かなり無理があります。”この仮説は気に食わない”とおっしゃる方は、次の2次要素へ御進み下さい。次回貴方がこのsiteへ訪れるまでには、もっと納得できる仮説を用意しておきます。

実際、R(u(x))=誤差の集合 には違いないのですが、数式展開の中では、R(u(x))=f(δu(x))となっていません。 しかし、δu(x)のδuiは数式展開において、δui≠0 としているだけで、その他になにも制限を受けていません。

とりあえず話しを進めましょう。上の議論を頭に入れて、下の左の図を見て下さい。縦軸がu(x)で横軸がxです。そして、図中のu(x)は計算されたばかりの近似解です。その近似解のuiだけにδuiを加算します。そして、δuiを変化し、積分 I を計算出来たとします。すると結果は、下の右の図の様になるはずです。

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